率直に申しまして、前回の提案の内容が、もう「悪口雑言罵詈讒謗」に聞こえ ました。また、その前後から、あなたの状況認識に重大な疑問を抱きました。 なぜそう聞こえたのか、なぜ疑問を抱いたのかの理由については、説明を控え させて下さい。あなたとわたし以外の第三者に対するたいへん厳しい物言いとな りますので。
頑なな管理者に対して姿勢変更を求めることや、管理者を解任することに、高 いスキルが必要であるというのは、現実問題そうなのですから、いたしかたあり ません。「選民主義」というとまるで悪いことのように聞こえますが、その逆は どうなるかというと「衆愚制」あるいは「悪平等」になりかねないわけで、その あたりは微妙な綱渡りをしていくしかありません。 また、ある程度の経験がないと精緻な解決策などは提示できないということも あります。たいていのアイディアはすでに思いつかれているありきたりのものに すぎないのであり、ありきたりのアイディアがすばらしく思えるのはその欠点に 気づいていないからである場合が多いのです。 こういう力学は、企業などだけでの話ではなく、人間が構成するすべての組織 に共通することでしょう。残念ながら、Wikipedia もまた、人間が構成する組織 でしかなく、その限界を乗り越えることはできていません。その限界を越えるこ とができる組織論を見出せれば、それはすばらしいことなのですが(組織、とい う言葉が堅苦しければ、「集団」でも「徒党」でもかまいません。適宜、読み替 えてご理解下さい)。
でだ。 あたかも Wikipediaが、あるいはインターネットが、そういった人間の既存組 織の限界を越えたものででもあるかのようにふるまっても、たぶんそれは説得力 を持たないと思うのです。そのあたりから戦略を立て直すのでなければ、何も動 かないのではないかと愚考する次第です。