はいKenjinhonkiさんこんばんは。
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ご指摘のお三方についてですが、おれは一度も「別人である」とは言っていま せん。「同一人物だ」とも言っていません。率直なところ、同一人物であるか別 人であるかは、現在得られている情報では、わかりません(必要でしたらご確認 ください)。
そして、わからないことについて、おれは断言しません。わからないことにつ いて断言しないというのは、とても大事なことだと思っています。わからないこ とをさもわかっているかのように自分で信じてしまうことは、たいていの場合、 重大な間違いにつながることだからです。
また、その点がわからなくても結論が得られることならば、「わからない点を 無理やり解明しよう」と試みることや、「わからないままに結論を仮定して話を 進める」必要はありません。解明すること(解明したつもりになること)や仮定 をすることには、何のメリットもありません。法的には「利益がない」なんてい う言い方をします。利益がないことは、やらない方が良いのです。
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確かに、メイルアドレスの合致という現象は見られました。この現象の理解で すけど、普通は「同一人物が不注意から同一アドレスで送信してしまった」とい う可能性が考えられます。おそらく Kenjinhonkiさんはそうお考えになったのだ と思います。
しかし、インターネットのメイルアドレスは、信頼できるものじゃないのです。 たとえばspamメイルなんてものがありますが、あのメイルは送信者が送ってき たものでしょうか? 違うでしょ。別人が、適当なアドレスを名乗って送ってき ているものです。中には、受信者側に受信拒否をさせないために、送り先アドレ スと同一のものを送信者に入れて送ってくるなんていう事例もありますよね。 つまり、送信者欄を見ただけでは、「実は誰が送ったのか」は、わからないの です。誰が送ったのかがわからない以上、たとえアドレスが一致したとしても同 じ人が送ってきたとは言えないのです。 なお、メイルのヘッダ情報を解析すればなんらかの印象を得られる場合はあり ますが、そこまではやっていません(また、そういう技術力は、わたしにはあり ません)。
今回のケースでは、kakamemerara氏、やまだくん氏は、個々のケースを評価し ただけでも、まあいずれにせよ長期のブロックは避けられないということになっ たと考えます。 んで、甘いと言われたら返す言葉がありませんが、おそらく若年者なのだろう と判断したこともあわせて、「成長したら解除を考えてもいい」という意味をこ めての長期ブロックで十分だと、わたしは考えました。期限を定めるか、そうで はなく「成長したらMLで解除依頼を出してもらい審査をして解除、という意味で 無期限」とするかは、まあどちらでも良い。そして、結果はそうなっています。 困難を乗り越えてソックパペットと認定したところで、「ソックパペットの側 のアカウントについては解除を想定しない無期限」になるだけで、実質的には全 然差がないのですよ。間違うかもしれない同一人物性について判断をしようがし まいが結論に大差がないんだったら、判断しない方がはるかに良いのじゃないか と、わたしは考えました。
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まあなんだ。こういうのってあんまし世間受けが取れる考え方ではなく、しば しばマスメディアに「裁判所は判断を避けた」とかなんとか叩かれるような考え 方ではあるのですが(確かに微妙な裁判事例なんかじゃ「逃げてるな」と思うこ とはあります)。しかし、判断する利益がないのならば、判断をしない方が良い し、利益の有無を熟慮した上で決然と判断を避けるべき場面というのは、あると 思います。 今回はそういうケースであったと、わたしは思います。
こんなんで説明になりましたでしょうか。わかりにくい点はあろうかと思いま すが、もしまだ疑問があるようでしたら、あと一往復くらいはご説明します。 なお、インターネットの技術的な説明については、知識が足りません。「なぜ メイルアドレスがそんな信頼性のないものになっているのか」というあたりにつ いては、これ以上ご説明できることはありません。申し訳ございません。